保育確保は政治の責任でー板橋区の待機児1,023人
異議申し立て18件
今年4月、保育園に入所できなかった家庭から、板橋区に対して18件の異議申して立てが提出されています。
区は、2016年4月の保育園待機児数を、1,023人に確定し、4月15日の文教児童委員会で報告しました。これは、認可保育園、認定こども園、小規模保育所、家庭福祉員、事業内保育所に入所できなかった子どもの人数です。区は、待機児数から育休取得中の人、認証保育所や他の保育を利用している人などを差し引いた376人を「実質待機児数」としています。
なぜ待機児がなくならないか
少子化だから保育の需要は減るという見方が、待機児を増加させてきました。新たな計画も、実質待機児数をもとに算出しているため、保育を必要とする量が見合わず、待機児数が減らない結果を生んでいます。竹内愛区議は「希望する保育園に入れなかった児童を基準に整備計画をつくるべき」と厳しく指摘しました。
同時に、保育士の低賃金が保育園増設を妨げています。政府の微々たる処遇改善策では解決できません。最も大きな公立と私立の賃金格差をなくすことが必要です。
「保育」確保は国と行政の責任で
「保育園落ちた」などの叫びに応えるには、国と自治体が待機児対策を危機的状況の打開として、正面から取り組むことが求められています。しかし、政府の緊急対策は、保育園の定員数を緩和して詰め込むものです。親が大切な我が子を預けたいのは、安心できる保育所です。
日本共産党は、「保育緊急提言」を発表し、公立への国庫負担復活や土地の確保などで、30万人分の認可保育所の緊急増設を行うことと、保育士の処遇改善を提案しています。
また、区議会でも対策を求めています。いわい桐子区議は、6月7日の一般質問で、来年4月に向けた区計画の704人分の定員増では、1,023人の待機児には不足していることを指摘し、待機児解消には、1,300人分の認可園と小規模保育所24カ所の増設が必要だと区長に迫りました。区長は「計画の拡充を検討している」と答弁しました。
写真:保育園を視察する、いわい桐子・竹内愛・吉田豊明各区議