いたばし元気帳 2016年8月号(No.34) TOPIC
平和への願い引き継ぐ
戦争の悲惨さ伝えたい
板橋区で空襲を体験。四津谷伸子さんに話しを聞きました。
「私が小学生の時は、自分の考えを作文に書けず、戦争を賛美する言葉だけが認められていた。そして教育によって『戦争は正しい』という考え方へと導かれた」と当時の経験を語ります。5年生の時に空襲に遭い、大原町の自宅から西台まで逃げました。夜が明けてから帰宅すると四津谷さんの家を含めて13軒だけが残り、あとは焼野原と化していました。
また「軍隊に召集され広島に配属された兄が、8月6日の原爆投下により被爆した。背中には、大きなケロイドの跡が残り、それを思い出す度に兄が生きていたことが不思議だった」と当時を振り返りました。
小学校で戦争体験を語る
現在では、近所の小学校で毎年、戦争体験を語っています。四津谷さんは「広島・長崎が原爆投下による被害を受けたことは良く知られている。しかし、日本が他国を侵略した歴史についても知ってほしい。そのために近現代史をしっかり学べる環境をつくるべき、今後も若い世代に戦争の悲惨を伝えていきたい」と熱い思いを寄せました。
写真:若い世代に伝えたいと語る四津谷伸子さん