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2017/12.18

学校給食で提供した牛乳(株式会社明治・戸田工場製造)の異味・異臭事故に関する申し入れ(2017年12月5日)

 日本共産党板橋区議団は、12月5日、板橋区教育長に対し、学校給食で発生した牛乳の異味・異臭問題で、原因究明と対策についての申し入れを行いました。教育長は「学校給食の安全安心を第一に、引き続き、東京都と株式会社明治との協議を続ける」と述べました。

【申し入れ文書全文】
板橋区教育長 中川 修一  様

2017年12月5日
日本共産党板橋区議会議員団

学校給食で提供した牛乳(株式会社明治・戸田工場製造)の異味・異臭事故に関する申し入れ

 去る9月25日、区立小中学校で提供された牛乳(株式会社明治・戸田工場製造)を飲んだ、児童・生徒及び教職員から、『味に違和感がある』との報告があり、全校調査の結果、当日に給食を実施した68校中24校(児童・生徒:約600名、教職員:約30名)の一部から、『いつもと違う味がする』等の訴えがありました。大きな健康被害は報告されていないとのことです。
 板橋区教育委員会は、株式会社明治に対し、原因究明と再発防止を要請し、牛乳の製造工場を同社神奈川工場に変更する措置を取り、現在も継続されています。
 株式会社明治は10月10日に第2報として、事故に関する報告を発表しましたが、その内容は、生産者に責任を押し付け、子どもの感覚の問題にすり替えるものであり、到底受け入れられません。
 そもそも、株式会社明治の説明には大きな矛盾があります。現在の流通・製造のシステムでは、広範な酪農家からの生乳がブレンドされ、製造された生乳は、明治だけでなく、他社の各工場に配送される仕組みとなっています。このようなシステムの下では、『生乳』に原因を求めることはできません。また、『塩素系の臭い』や『ガソリン臭』『消毒臭』は、風味の問題とは全く質が違います。
 私たちが専門家に聞き取りを行ったところ、考えられるのは、タンクやパイプ、瓶を洗浄する際に使う塩素系洗浄液(次亜塩素酸ナトリウム)が工場内の行程で牛乳に混入したということであり、社団法人『日本酪農乳業協会』が示している、『学乳における異味・異臭発生対応マニュアル』にも同様の事例やその対応が書かれています。
 学校給食の牛乳は、現状では東京都が入札を行い、学校給食会が配分を決めているため、子どもや保護者はもとより、区さえも製造会社を選択することはできません。本件は、子どもの命や健康に関わる重大な問題であり、原因解明のないまま、終わらせることはできません。
 よって、下記の内容について、要請するものです。


1、引き続き、株式会社明治に対し、原因究明を行うことを求めること。
2、株式会社明治の回答に変更がなく、原因究明がなされない場合、学校給食の牛乳に同社の商品を採用しないよう、学校給食会及び東京都に要請すること。

以上