ただ今より、日本共産党板橋区議会議員団を代表し、陳情第66号「ときわ台公園中央図書館跡地に音楽ホール建設」の検討を求める陳情に賛成する立場から討論を行います。
本陳情は、ときわ台公園の中央図書館の跡地に、音響に優れた小規模ホールの建設を検討して欲しいというものです。
賛成する第一の理由は、現在の板橋区に「音響に優れた小規模なホールが存在していない」ことです。
板橋区には現在、区立の文化会館と成増アクトホール、高島平区民館といったホールがありますが、文化会館大ホールは1263席小ホールで306席、成増アクトホールは472席と席数が多くなっています。陳情にあるように、趣味の多様化や音楽ジャンルの細分化によって、若手の音楽家は公演での集客に大変苦労しています。公演に向けた練習よりもチケット販売に注力せざるを得ず、客席が埋まっても満足な演奏ができないというのは本末転倒といえます。このため、他の自治体では席数が200未満といった小規模なホールが作られており、大変人気となっています。
また、区内のホールは近隣自治体のものと比べて音響の評価が低いと言われており、改善を求める声も上がっています。文化会館をはじめ区内のホールは多目的使用が前提となっており、より良い音響を求めて都内の他のホールを借りている実態があります。音響のより良いホールが区内にも必要です。
賛成する第二の理由は、陳情の趣旨が板橋区のすすめるエリアマネジメントの常盤台地区のコンセプトに合致していることです。
区が示している公共施設再編エリアマネジメント計画での常盤台地区のコンセプトは、「公園と文化施設が連携した、にぎわいと緑あふれるエリア」というものです。ときわ台公園にある中央図書館跡地は駅からも近く、隣は公園となっており、まさにコンセプトを体現する場所となります。
ホールに人が集まれば駅周辺の商店街もにぎわいます。食事をする人や買いものをする人、お茶をする人、終演後には打ち上げも行われることも多く、地域経済の活性化にもつながります。
区はこの場所を第一種低層住居専用地域であることを理由として音楽ホールの建設が出来ないとしていますが、陳情は建設の検討を求めており、用途地域の変更も含めて検討の俎上に上げるべきではないでしょうか。
以上の理由から本陳情に賛成し、討論を終わります。
陳情66号 賛成討論 山田ひでき