板橋区長 坂本 健 様
2021年12月10日
日本共産党板橋区議会議員団
2022年度国保料に関する緊急申し入れ
東京都は、11月29日開催の東京都国民健康保険運営協議会において、国の仮係数に基づいた2022年度の国保料が自治体独自の法定外繰り入れを行わない場合、国保加入者1人あたり17万2,155円、今年度の15万7,351円と比べて1万4,804円(1.094倍)の大幅値上げになるとの試算を示しました。
今回の国の仮係数による一人あたりの保険料額の値上げ幅は、国保制度を都道府県単位化して以来最大の値上げ幅となっています。都道府県単位化されたもとで、保険料の大幅な値上げを抑えるために、国の制度として暫定措置や特例基金などを財源として激変緩和策がとられています。
東京都では、それらの財源を活用し、伸び率が都平均を一程度上回った区市町村に対する激変緩和に加え、都道府県単位化に伴い独自の激変緩和策として、各自治体への繰入金(旧調整交付金・定率9%)の一部を激変緩和に活用した際に、生じる繰入金の不足額を独自に補填して支援してきました。その独自策を昨年度からは行っておらず、今回も実施しない意向です。
東京都は、12月末の国の確定係数を受けて、来年1月に区市町村の納付金額を決定し、確定係数による標準保険料率と一緒に区市町村に通知する予定です。
新型コロナウィルスの感染による暮らしや経済への影響は大きく、感染者数が減少してもなお、厳しい暮らしを余儀なくされている人は少なくありません。とりわけ、国民健康保険加入者である自営業や非正規雇用の人たちへの支援は十分な状況ではありません。そうした中、国保料の大幅な値上げは、ますます払えなくなる状況を広げかねません。
つきましては、以下、緊急に要望いたします。
記
1、都道府県単位化導入の際に、法定外繰入を6年間でなくすとした計画そのものを見直し、これ以上国保料を引き上げないことを区長会としての確固たる姿勢を示すよう求めていただきたい。
2、今後の区長会において、あらゆる手立てを尽し、2022年度の国保料が引きあがらないよう強く求めていただきたい。
3、区として、国や東京都に対し、2022年度の国保料が引きあがらないよう財政支出の拡充を求めていただきたい。
4、区として、国や東京都に対し、減免や納付免除などのとりくみをさらに充実するよう求めていただきたい。
5、区として、2022年度の国保料が引きあがらないよう予算措置を行うこと。
6、2022年度から始まる就学前までの子どもたちの保険料額2分の1減額について、すべての子どもに対象を広げることを国と東京都に求めること、合わせて、区独自の対象拡大も検討すること。
以上