ただいまから、日本共産党板橋区議会議員団を代表し、議案第46号 東京都板橋区立公園条例の一部を改正する条例に反対する立場で討論を行います。
本議案は、区立板橋公園の2027年開園に合わせて、パークPFIによる指定管理者制度の導入を行い、本来、公園管理者である区が行っている行為の許可、有料施設の使用承認及び利用料金の収受等の業務を、新たに指定管理者に行わせること、また、交通遊具や集会室の利用料金上限額を定めるための改正です。指定期間は2027年4月から10年間です。
反対する第一の理由は、今まで無料だった地域の公園利用において、子どもからも大人からも料金を徴収する公園に変貌するからです。
板橋交通公園は、こどもたちの交通安全教育のために昭和43年に作られ、園内では自転車・ゴーカート・三輪車・補助付き自転車を無料で貸し出し、安全に交通ルールを学びながらお金がかかることなく、楽しく遊ぶことができました。公園周辺の地域住民を中心に、日常的な遊び場所であり、憩いの場所です。無料でこそ区立公園条例の「区民の福祉の増進と生活文化の向上に寄与する」役割を果たしてきました。
しかし、新たに開園される板橋公園では、園内を周遊するトレインと呼ばれるスローモビリティは、園路一周を1回大人200円、子ども100円、小型のモビリティは、シニアカーや電動キックボードなどで、1人1台につき10分100円の料金を子どもも、大人も徴収します。中学生以上を「大人」、3歳以上を「子ども」として、3歳以上から料金を取ります。児童福祉法に位置付けられる「こども」は、18歳まで、中学生に大人料金を課すというのは大問題です。いま、社会では公共交通さえも、子ども料金は無料にしようという要求が高まっています。新たにリニューアルされる公園ができることを心待ちにしていた住民はどれほどショックでしょう。無料だった公園に有料化を持ち込むことに区の姿勢が問われます。お金のあるなしで、子どもの遊びや経験に格差を持ち込むことがあってはなりません。
区は、「無料の乗り物もある」と言いますが、自転車とキックバイクだけで、個人ではなかなか乗ることのできないゴーカートなどはありません。無料で乗ることができるゴーカートなども設置し、自己負担なく、楽しめる公園にすべきです。
反対する第二の理由は、Park-PFIの導入による指定管理者制度の公園整備と運営が「利益優先」となるからです。
板橋公園は、設計・施工一括発注方式、いわゆるデザインビルドと公募設置管理制度のPark-PFI事業、そして指定管理者制度による三つの方法を一体的に行う事業者として公募し、「板橋パークマネジメントグループ」という共同事業体が選定され進められてきました。このやり方は、板橋区では初めての導入です。Park-PFIによる公募対象施設となるカフェレストランなどの施設は、整備費用も管理運営、維持経費も事業体が持ちます。それ以外の広場や園路等の公共的な部分である特定公園施設は、事業体が1割負担するため、区の公園整備経費を小さくすることができます。
しかし、事業体が整備したカフェレストランなどは、事業体のものです。10年の指定期間終了の後、事業体が撤退してしまえば、カフェレストランは事業体に返却が求められます。大阪府堺市では、初のPark-PFI活用による大蓮公園が2020年に整備されましたが、カフェ・図書館を運営していたテナント企業が、収支悪化などから開設後1年で営業継続を断念し、その後、公園全体の運営を担っていたグループも、開園後4年の2024年7月末をもって撤退しています。収益の状況次第で揺らぎかねない区立公園の管理運営は行うべきではありません。
そもそもPark-PFIはその制度設計そのものが、「公園内の収益最大化」が大きな目的です。板橋公園では、集会室や公園の予約などの手続きは、指定管理者が管理する新たなシステムで手続きを行うことになり、他の集会所の手続きで利用するITAリザーブでは予約ができません。他の指定管理者が管理運営する区の施設では、ITAリザーブが使えていますが、区は「公園の一体的な活用」を理由に事業体独自のシステムを選択したと言います。集会室や公園の利用料も、交通遊具のモビリティなども含めて、指定管理者の収益となります。
結果として、指定管理者が、利益を受け取りやすくするために、ITAリザーブが使えず、利益を優先するために、交通遊具などから料金をとることにつながっています。
誰でも自由に利用できる地域の公園としての役割を手放し、「利益優先」の公園にしてはなりません。パークPFIによる運営は見直すべきです。
以上で私の討論を終わります。
