発言日: 2019年12月16日
ただ今から、日本共産党区議会議員団を代表して、陳情第70号板橋町に集会所設置を求める陳情(下板橋駅前集会所の件)に賛成する立場から討論を行います。
本陳情は、下板橋駅前集会所にエレベーターを設置することを求めるものです。
下板橋駅前集会所は、1997年に都営住宅の一部を行政財産使用許可を受けて区が買い上げ、1階は防災倉庫、2階に和室、洋室が1室ずつあります。
駅から歩いて1分以内で行けるという立地条件もあり、86%の利用率で他の集会所と比べても多くの方に親しまれる集会所です。しかし、2階の集会所を利用するには階段の上り下りがあるため、足腰が弱くなった高齢者や障害のある方などは利用することができず、以前からエレベーターの設置を求める切実な声が寄せられていました。
区は、「近隣の板橋地域センターや板橋いこいの家、ハイライフプラザにはエレベーターが設置してあるのでそちらを利用してほしい」と言いますが、板橋地域センターや板橋いこいの家へは距離があるうえ大きな幹線道路を渡らなければ行けません。また、ハイライフプラザは利用料が高く、誰もが気軽に利用できるとは言えません。
この間、2015年策定の個別整備計画によって近隣にあった南板橋公園内集会所や板橋4丁目集会所を廃止しました。さらに、来年は東板橋体育館の大規模改修によって現在4室ある会議室も閉鎖されるため、板橋地域の方が集う場はますます減らされています。これ以上減らすべきではなく、むしろ誰もが利用できる地域コミュニティの場を増やすべきです。
また、エレベーターを設置できない理由に、一つ目は都営住宅の一部を行政財産使用許可で買い上げており、使用財産については形を変えてはならないこと、二つ目にエレベーター 設置経費に6000万円かかることを挙げています。
不採択を主張した委員は、「原則としてエレベーター設置が不可能な契約内容になっていること、経費が6000万円もかかるため、多くの集会所にエレベーターが設置されていないなかでこの1か所に設置することは難しい」などとしていましたが、そもそも区は東京都に設置の要望をしていません。加えて、原則形を変えてはならないとしていますが、都の承認がおりれば可能性はゼロではないと答弁しています。
区として、本気で設置する姿勢がないと言わざるを得ません。
区はバリアフリー化の考え方について「すべての人にとって暮らしやすい地域社会の実現をめざすユニバーサルデザインへ考え方を発展させていくことは重要である」としています。
であるならば、区として予算措置をとるなど設置に向けて積極的に検討するべきです。
以上で、本陳情の採択を求め、私の討論を終わります。