2026年第1回定例会 一般質問 小柳しげる

 ただいまから日本共産党板橋区議団の一般質問を行います。
 

 最初に、アメリカによるベネズエラ侵攻に抗議の声を上げることを求めて質問します。今年1月3日、アメリカトランプ政権はベネズエラに対して大規模な軍事攻撃を行いました。さらにマドゥロ大統領夫妻を拘束し、アメリカに連行し、アメリカの裁判所で裁判を受けさせています。主権国家に対して軍事攻撃を行い、元首を拉致、拘禁する行為は主権尊重と内政不干渉を原則とした国際法、国連憲章に違反するものです。その上、アメリカはベネズエラに続きNATOの同盟国であるグリーンランド、隣国カナダ、メキシコの領有すら狙っています。
 今までアメリカ行ってきた湾岸戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争、シリア攻撃など過去の軍事攻撃に対して日本政府はアメリカへの支持を表明してきました。世界ではウクライナに対するロシアの侵略戦争、中国による台湾への威嚇など大国が力を頼みに横暴を繰り返しています。このままアメリカをはじめとする大国の横暴を認めれば道理は消え去り、力が支配する弱肉強食の世界になります。力が支配する世界の逆行を許さないために、国際社会は今こそ、法の擁護で結束する必要があります。そのためにも日本政府はアメリカを支持する態度を改め、法の支配に基づく国際秩序を守る自律的な外交の道を歩む必要があります。
 そこで区長に伺います。アメリカによるベネズエラ侵攻について、政治家としての区長の見解を伺います。また、アメリカに対してベネズエラ侵攻は国際法、国連憲章に違反するものであり、他国への軍事侵攻はいかなる場合でも許されないと抗議の声を上げるよう政府に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 

 次に、グリーンプラン2035は緑地を増やす計画にすることを求め、質問します。市区町村が定める緑の基本計画では緑地の保全及び緑化の目標や推進の方針、施策について定めることになっています。区は現在、緑の基本計画として、いたばしグリーンプラン2035の策定を進めています。その中で緑被率の目標は2024年の緑被率の調査値をそのまま目標値としています。これは現状維持にほかなりません。それどころか、前計画であるグリーンプラン2025で掲げた目標すら下回るものです。気候危機や自然環境を考慮すれば、高い目標を掲げ、積極的に緑化を推進する姿勢を示すべきです。
 そこで伺います。グリーンプラン2025では緑被率の目標率を、目標値を21%としていましたが2024年度の調査値は18.76%となり、未達成となりました。なぜ、達成できなかったのでしょうか。どうすれば達成できたのでしょうか。緑被率の目標を下げ、現状にとどめる数値としたのはなぜでしょうか。また、緑の保全、緑化という目的にかなうよう、2035の目標値を引き上げるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 グリーンプラン2035素案では前計画2025の課題として、まちづくりによる民有緑化の推進体制が未構築だったことを挙げています。これを受けて、まちづくりにより緑を創出するという政策を打ち出し、緑を増やす計画の新規事業の最重点に置いています。この施策は大山町ピッコロスクエア、上板橋駅南口、JR板橋駅西口、高島平プロムナードのまちづくりそのものです。民有緑地の推進は重要です。しかし、この計画を、緑を増やすグリーンプランの最重要の施策とすることは疑問が持たれます。環境への負荷、使用エネルギー量の増大など、また、緑が増える量よりも緑が減る量のほうが、影響が大きいのではないでしょうか。
 大山のまちづくりの一端であるクロスポイントの事業は工事が完了しましたが、緑の量がどれくらい増えたかは民間の事業であることを理由に示していただけませんでした。しかし民間の事業である4つのまちづくりを区の緑の基本計画の最重点事業としていることには矛盾があります。増える緑の量も明確にできず、大規模再開発で緑が増えるかもしれませんということでは、緑の減少に歯止めをかけられません。
 そこで伺います。大山、上板橋、板橋駅、高島平でのまちづくりにより緑を創出するということですが、具体的に創出される量をお示しください。グリーンプラン2035素案では緑被率低下の要因を民有地の樹木と農地の減少としています。高齢化や相続により樹林地や農地が処分されるに当たり、住宅や駐車場に変わっていくために緑被率が減少していると考えられます。民有地を買い取るなどの取組を強化し、積極的に緑地や公園を増やすべきと考えますがいかがでしょうか。
 世界では都市の緑を増やすための積極的な取組が進んでいます。ニューヨーク市では2007年、100万本の樹木を植える取組を開始し、2015年に予定より2年早く目標を達成しました。また、バルセロナ市では市の面積の30%を樹木で覆う計画が進行しています。メルボルン市は2040年までに樹冠被覆率を40%にするという目標を示しました。
 面積に対して樹木や草、農地で覆われている割合を示すものが緑被率、面積に対して樹木の枝や葉が茂っている部分が示す割合が樹冠被覆率です。CO2を吸収し、周辺の気温を下げる効果を図る指標としては樹冠被覆率が有効です。グリーンプラン2035素案には緑の質を高めることを重視するとありますが、緑の質を問題にするならば樹冠被覆率を採用すべきです。
 世界主要都市では緑地の確保やグリーンインフラの整備という面で緑被率が使われることはほとんどありません。樹木の機能をベースにした樹冠被覆の概念が浸透しており、樹冠被覆率を高めていくという方向で都市の緑化が進められています。ニューヨーク市、バルセロナ市、バンクーバー市では樹冠被覆率を30%までに引き上げる目標を示すなど、ヨーロッパでは30%以上を目指す取組が進められています。
 世界の取組に対して板橋区はどうでしょうか。樹冠被覆率で緑化の目標を示すのが世界の標準ですが、日本ではいまだ緑被率で示すことが一般的であり、自治体が樹冠被覆率の目標を示すことはありません。もちろん板橋区も例外ではありません。ニューヨークなどでの取組に学び、緑化施策を強化すべきと考えますがいかがでしょうか。また、世界の標準に合わせ、樹冠被覆率による緑化の目標を示すべきと考えますが見解を求めます。

 次に、蛍光ランプの製造停止の対策について伺います。水銀に関する水俣条約における製造、輸出入廃止の対象に一般照明用の蛍光ランプが追加され、2027年末までに製造、輸出入が禁止になります。2027年末以降も在庫品の販売については可能ですが、蛍光ランプの価格の高騰や在庫の不足が懸念されます。直管型などのランプは、そのままではLEDに変えることができません。対応させるためにはLED照明に不要な安定器を外し、直接電線を差し込む配線工事が必要となります。工事が集中することも心配されます。区として区民への影響の規模などを想定し、影響が最小限となるよう対策を講じるべきと考えます。
 まず、伺います。LED化の工事が一定期間に集中したりする、あるいは多数の照明がある事業所では費用がかさむなどの事態が想定できます。事業所の影響についてお示しください。次に、区では蛍光ランプがまだ残っている学校以外の区有施設のLED化に取り組んでいますが、現状をお示しください。また、LED化は2029年までに実現されるということですが、蛍光ランプの製造が2027年に禁止になることを踏まえた対策はあるのでしょうか。
 この項の最後に伺います。LED化のために工事などが必要な場合があるなど、区民に周知を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、相談窓口を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、誰もが文化芸術に触れる機会を求めて伺います。
 まず、ユネスコ創造都市の申請についての質問です。区は2027年度にユネスコ創造都市の加盟を目指し、絵本のまち板橋を軸にデザイン部門での申請のための取組を進めています。ユネスコ創造都市の加盟がゴールではありません。創造都市であり続けるためには多くの課題があります。加盟した後、4年に一度、ユネスコに報告書を提出する義務が課せられます。それだけの事業を4年間行っていかなければなりません。また、事業を続けるためには、事業を行うための施設の維持や継続的にイベントを開催することが求められており、そのために多額の費用が必要です。また、しかるべき人員を配置し、担当部署を設置する必要があります。継続的に創造としてあり続けるための費用が必要です。創造都市の政策に予算をかけ続ける必然性を区民に示さなければなりません。
 そこで区長に伺います。区が文化芸術施策を進める意義は何でしょうか。ユネスコ創造都市に申請することについては、12月に行われた第1回板橋区創造都市推進会議で議論されたと伺っています。この推進会議は、申請のために必要な項目について協議するために設置され、建築、音楽、演劇、光学など多岐にわたる有識者から構成されているということですが、区民の代表は含まれていません。区民の代表も加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。推進会議の委員にまちづくりを担当する技監やまちづくり推進室長が加わっているのはなぜでしょうか。ユネスコ創造都市の申請に係る会議や取組を全て公開すべきと考えますが、いかがでしょうか。少なくとも推進会議の議事録を公開すべきです。見解を求めます。文化芸術・多文化共生ビジョン2030の素案にはユネスコ創造都市申請についての記載がありますが、区議会では、申請そのものについての報告は行われていません。どのような経緯で申請を目指すことが決まったのでしょうか。また、区民の参画についてどのようにお考えでしょうか。
 次に、障害者が芸術に触れる機会の拡充について伺います。文化芸術・多文化共生ビジョン2030は、障害者による文化芸術活動の推進に関する法律を踏まえて策定されています。全ての人に文化芸術に触れる機会を保障することは重要です。障害者の文化芸術活動を推進し、鑑賞する機会、つくり出す機会を拡大することによって住民全体が心豊かに暮らせる地域社会をつくることを目指すことがこの法律の目的です。この法律では障害者による文化芸術活動に特化した措置と、文化芸術の振興に関する一般的な措置の実施における特別な配慮が行わなければならないとしています。その上で鑑賞の機会の拡大、創造の機会の拡大、発表の機会の拡大を地方公共団体も国と同様に施策を講ずることが求められています。
 創造都市推進会議の顧問である佐々木雅幸さんは、創造都市というものは社会包摂型創造都市になっていかなければならないと言っています。ハンディキャップがある方、低所得の方、あらゆる国籍の方、どんな立場の方であっても文化芸術に触れる機会、携わる機会を保障するのが創造都市の取組であり、区が推進すべき文化芸術政策と考えます。現在、文化芸術・多文化共生ビジョン2030では障害者による文化芸術活動の施策、主な事業として障がい者週間記念行事が挙げられています。しかし障害があるために文化芸術に触れることが難しい区民のために鑑賞、創造、発表の機会を拡大するための施策は十分とは言えません。
 そこで伺います。障害のある方が文化芸術に触れる機会を増やす施策を具体的に示していただきたい。障害者には低所得の方が多く、触れる機会を増やすために、障害者を対象に映画、演劇、音楽などの無料での鑑賞会を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、映画、演劇ですが、財団の事業の公園は区が出資しているものであり、区民の誰にも開かれたものでなければなりません。耳が聞こえない方や聞こえづらい方のために字幕つき、または手話通訳つきの公演を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
 昨年の12月に、友好都市ボローニャに区の公式訪問団の一員として伺いました。日程では視覚障害者のための触る美術館、アンテロス美術館を訪問しました。この美術館は盲学校の中に創立され、ダビンチや浮世絵など世界的な有名な絵画作品を半立体化させ、触って鑑賞できる美術館です。視覚に障害がある方が美術作品に親しみ、鑑賞できるようにすることを目的としていますが、非常にすばらしい取組であると深く感銘を受けました。板橋区立美術館でも触る美術館にちなんだ展示を行ってはいかがでしょうか。見解を伺います。
 区内の児童生徒に公募を行い、合唱団、いたばしキッズシンガーズ、演劇やダンスのいたばしコミュニティシアターを開設すると伺っています。今年5月に初めての公演を行い、継続して活動していくということですが、障害者を対象に合唱団、劇団、ダンスグループを立ち上げてはいかがでしょうか。障害があることが表現にとってプラスになる可能性がある、また、参加する方の生きがいや成長に大きく寄与するものと考えます。社会的包摂は創造都市の必須の要素であり、取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
 この項の最後は、文化施設の拡充についてです。友好都市ボローニャは2008年当時、37万人の人口に対して劇場が23、映画館が40、美術博物館が50存在していたということです。創造都市の取組を進めるためには、そのための施設が必要です。区の文化芸術施策を拡充するためには区内の音楽ホール、劇場など文化施設は量、質ともにさらに充実させていく必要があります。ビジョン2030には身近な場所で多様な文化芸術に触れられる環境づくりに取り組み、全ての人が文化芸術を鑑賞し、親しみ、参加できる機会を充実させ、文化の力で地域の魅力と活力を高めるとあります。住んでいる地域で気軽に良質の文化、芸術を鑑賞できる機会が保障されていることは重要であると考えます。そのためには区内に多数の文化施設が点在している必要があります。
 私の地域では南常盤台の板橋消防署常盤台出張所が2029年竣工予定で双葉町に移転することになっています。今後、跡地をどのように利用するか、東京都に問い合わせたところ、未定ということでした。この常盤台出張所の跡地や、方針が策定中である旧中央図書館跡地など、文化施設として活用することができる場所が区内に存在していると考えます。音楽や演劇の実演者の多くは多目的の大ホールより、観客と密な交流を可能とする小規模ないし中規模で演劇や音楽などの目的に合致した施設を要望しています。コミュニティセンターの公演は野外で行われるということですが、身近なところに気楽に利用できる文化施設をつくってほしいというのが区民の要望です。身近な場所で文化施設に触れ、その力で地域を活性化するために、区内で文化施設の拡充を行う方針を文化芸術・多文化共生ビジョン2030に明記すべきと考えますが、いかがでしょうか。文化芸術振興のためには、区有施設だけでなく民間の施設の役割も重要です。区内の劇場、音楽ホールの維持運営のために補助を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、児童の登下校の安全について伺います。2025年12月16日午後3時30分頃、志村坂上駅から南に約400メートル行った時点で、ランドセルを背負って帰宅中の小学生が小学校正門近くの横断歩道でトラックにひかれるという痛ましい事故が起きました。区としても現状を把握し、改善を進めるべきと考えます。国公立、私立を問わず、区内の全ての児童生徒に対して交通安全の周知を強めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 事故が起きたのが、見通しがよく、スピードが出しやすい道だということですが、横断歩道には信号機がないなど事故が起こる可能性のある場所で起きました。信号の設置など安全対策の強化を求めるべきですが、その後の進捗について伺います。交通事故によって子供の命が失われるなどという痛ましい事故が起きないよう、登下校の安全対策の強化を強く求めます。

 次に、国保料値上げの中止を求めて質問します。東京都は、2月9日の都国民健康保険運営協議会で2026年度の国保料について、区市町村独自の法定外繰入れを行なわない場合、国保加入者1人当たり18万8,209円、今年度17万9,856円に比べ8,353円、4.6%の値上げになるという試算を示しました。2026年度の加入者1人当たりの保険料額は、国民健康保険運営が都道府県から一貫された18年度に比べると26.4%の値上げになります。国保の加入者の6割は非正規労働者や年金生活者など低所得者で占められていますが、所得に対して保険料が高いという問題をはらんでいることで被保険者に負担を強いることは国保制度を根本から崩しかねません。命と健康を守るための制度が生活費を増大させ、医療を受けることの妨げになるなど言語道断です。
 長引く物価高騰が区民の生活を追い詰めている折、これ以上の国保料値上げは行うべきではありません。物価高騰だけでも低所得者にとって死活問題ですが、年収の1割を超える国保料値上げはさらなる大打撃です。国保料の引上げは行わず引下げを行うべきですが、いかがでしょうか。
 

 最後に、地域課題について伺います。
 まず、石神井川通行保全構想についての質問です。石神井川沿いは板橋十景に数えられ、区外からもシーズンには多くの方が訪れる桜の名所です。桜の季節でなくても散歩やランニングをする方も多く、地元の町会が川沿いの沿道の掃除を行うなど地域の住民が大切にしている場所です。最近でもベンチの設置を求める陳情が提出されるなど、石神井川沿いがどうなるのかは近隣の住民にとって大きな関心事です。
 今年度、石神井川通行保全構想のための調査が事業者の委託によって行われています。来年度は緑の資産である石神井川沿いを区民に親しまれる魅力ある空間に創出するため、通行空間の在り方と整備の管理の方法の検討が進められるということですが、何が行われるか明確に示されていません。この構想で石神井川を具体的にどうするのでしょうか。スケジュールを併せてお示しください。
 中板橋駅周辺まちづくり協議会などでも、石神井川沿いのにぎわいの創出について活発な議論が行われています。石神井川沿いが今後どうなるかということは付近の住民から大きな関心を集めています。構想の想定の段階では地域住民を募った会議体を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、池55系統バス路線の増便を求めて伺います。小茂根五丁目と池袋駅東口を結ぶ池55系統は2023年まで1日11本の運行でしたが、現在は1日6本に減便になりました。小茂根地域では重要な交通手段でしたが、減便されたことによって朝、このバスを利用しても日中の便がないので困っている。また、この地域は坂が多く、車椅子で外出するのがおっくうになるという声が上がっています。バスは朝と夕方しか走らず、朝、病院に行っても帰ってくるバスは夕方までないと高齢者は苦労しています。
 区内でもほかの路線のバスの減便が行われていますが、この背景では深刻な運転士不足があります。葛飾区では2024年度、バス運転士の確保を目的に、区内を通る路線バスを運営する事業者5社を対象にバス運転主1人当たり月2万円を上限とした家賃補助や、バス事業者が行う人材募集に関する費用の補助を行いました。共産党区議団は昨年、予算修正でバス運転士のための月2万円の家賃助成と人材募集PRなど実施事業補助を求めました。バス減便の対策で必要なことは運転士確保の取組です。減便を防ぐためにバス事業者が運転士を確保できるよう、国が支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。池55系統の減便を改めて、元の本数に戻すことを国際興業に働きかけていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 

 以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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