質問日:2026年11月27日 質問者:いわい桐子区議会議員

◆いわい桐子 議員
ただいまから、日本共産党板橋区議会議員団を代表し、一般質問を行います。
初めに、非核三原則を堅持し、平和都市となるために質問をいたします。
板橋区平和都市宣言から40年です。今年の板橋平和のつどいでの参加者全員による板橋区平和都市宣言の朗読で、板橋区及び板橋区民は非核三原則を堅持し、核兵器の廃絶を全世界に訴え、平和都市となることを宣言する、の言葉に改めて身が引き締まる思いを抱きました。また、広島・長崎の平和の旅に参加した中学生の、二度と戦争はしてはいけない、核兵器は廃絶しなければならないという真っすぐな言葉に胸が熱くなりました。一方で、高市首相が非核三原則の見直しを検討しようとしていることはとんでもありません。持たず、つくらず、持ち込ませずとした非核三原則の見直しを許してしまえば、核廃絶を目指す国際的な取組に逆行し、唯一の被爆国として、日本の立場は地に落ちます。日本原水爆被害者団体協議会をはじめ、広島・長崎の県知事や市長らが怒りの抗議を行うのは当然です。そこで区長に伺います。非核三原則を見直す方針は、板橋区平和都市宣言とは相容れないと考えます。区長の見解をお示しください。また、国に対し、非核三原則を堅持するよう求めていただきたいが、いかがでしょうか。
高市首相の台湾有事を集団的自衛権における存立危機事態と認定する可能性があるとの発言が波紋を呼んでいます。日本が直接攻撃されていなくても、他国の戦争や紛争に加わることになれば、真っ先に戦場に行くのが自衛隊です。区は自衛隊員募集に協力するために、毎年、18歳、22歳の氏名、生年月日、住所、性別の4情報を自衛隊に、本人に無断で提供しています。情報提供の際に、希望すれば除外できる仕組みを導入しましたが、その周知は広報いたばしと区ホームページのみで、対象者にはほとんど届いていません。このまま板橋区の若者を自衛隊につなぐわけにはいきません。自衛隊への情報提供は直ちに中止すべきです。区長の見解をお答えください。
続いて、2026年度予算編成と基本計画について質問します。
2026年度予算は、板橋区の今後10年間の方向性を示す板橋区基本計画2035の1年目の予算となります。その予算編成をスタートに、今後10年間の区政が始まります。そうした中、物価高騰対策は喫緊の課題です。実質賃金は9か月連続マイナスで、今年上半期の倒産件数が12年ぶりに5,000件を超える状況です。今、抜本的な経済対策が求められています。しかし、高市政権の経済対策は、柱の一つに軍事力強化を据えるという前代未聞の対策です。毎年11兆円を超える軍事費が計上されるようになれば、暮らしを圧迫することは間違いありません。一方で、最も求められる消費税減税には背を向け、賃上げの具体策も示さず、物価高で苦しんでいる国民要求に応える姿勢はありません。直ちに消費税減税こそ行うべきです。国に対し、消費税減税を行うよう、区として求めていただきたいが、いかがでしょうか。
今月閣議決定された物価高対策は、児童手当の1回限り給付のみで、単身者や子どもがいない低所得世帯には恩恵がありません。冬の電気・ガス料金への支援は1月からの3か月間だけです。自治体が物価対策として自由に使える重点支援地方交付金には2兆円が計上されるといいます。国の予算に加え、区財政による思い切った支援が必要です。区が物価高騰対策としてきたいたばしPayの利用者数は約17万1,000人、店舗数も1,838店へ増加していますが、デジタル機器に弱い高齢者や障がい者などは置き去りになっています。いたばしPayが使えない人に届く、区としての経済的支援実施を求めます。
都庁の下で行われている食料支援には、9月末に過去最高の922人が並びました。若者や女性も増えており、食料品への支援は待ったなしです。板橋区の街かどフードパントリーは、ひとり親家庭や暮らしのサポートセンターで相談や支援につながっている人に限られています。もっと広く、大胆な食料品配布などの支援に踏み出す必要があります。そこで、区のフードパントリーの対象と配布箇所数の拡大を行っていただきたいが、いかがでしょうか。
次に、民間開放から区職員の増員への転換を求めて質問します。地方自治体の使命は、本来、住民福祉の増進です。しかし、1980年代以降の新自由主義と財界の要求で、官製ワーキングプアの拡大、民間開放による職員定数削減を加速させてきました。その上、国の財政制度等審議会で、さらなる自治体職員の削減や公共施設の統廃合などを図る議論を進めています。区も、実施計画、いたばし№1実現プラン2028の経営戦略推進プランで新たなアウトソーシング手法の導入を進める方針を中間のまとめで示しています。しかし、既にこの10年間で区立特別養護老人ホーム2園、区立保育園6園を民営化し、区立保育園と区立小中学校で調理と用務の委託を次々と拡大してきました。退職不補充方針で保健所の検査業務、土木サービスセンターなど専門の人材を委託へ手放し、文書交換業務や職員の給与、福利事務といった区内部の業務や国保年金課の窓口委託まで進めてきました。その結果、区における人件費比率は23区平均を下回り続け、職員不足を招き、超過勤務が年間360時間を超える職員は、いまだに111人を超えています。この10年間のアウトソーシングによる課題をお示しください。また、委託化や指定管理者制度導入を進めたことで、区職員自身が直接区民と接触する機会を失い、一つひとつの業務における経験と蓄積ができなくなっています。さらなる民間開放で、どうやってあたたかいこころでともに歩むと言うのか、区長の考えをお答えください。
今後の委託化を検討している板橋健康福祉センターの窓口では、自立支援医療や障害者手帳取得と更新などの手続件数が増加し、超過勤務が常態化しています。委託ではなく、抜本的な人員増や執務スペースの確保で解決すべきです。また、来年2月から窓口委託となる子どもの手当医療係は、児童手当やひとり親家庭の医療費助成などの手続を取り扱っています。手続に来たときこそ、困っていることを発見し、支援につなぐことができます。単なる定型業務とせず、子育て世帯と出会う機会と捉えることが重要です。区民の困り事や願いを拾い、情報の取得や庁内各部署とのつなぎ役である区窓口業務の委託化は行うべきではありません。さらなる窓口委託の撤回と、必要な業務には抜本的に職員を増やす方向へかじを切るべきです。区長の見解を求めます。
次に、住宅政策について質問します。区基本計画と連動して、分野ごとに各計画の策定を進めています。その一つが住まいの未来ビジョンです。この10年で非正規化が拡大し、若い世代が親元から自立できず、高齢者が年金だけでは家賃が払えない、障がい者や子育て世帯、ひとり親家庭などに広がる二重三重に複雑化した貧困の実態は、住まいの問題や課題に直結しています。住まいにおける貧困と格差拡大の現状に対する区長の認識をお答えください。また、住まいの未来ビジョン2035において、住まいに関わる貧困と格差についての現状と対策を示すことを求めます。
住生活基本計画が示す最低居住面積水準は、健康で文化的な住生活を営むために必要不可欠な面積として、世帯人数別に設定されています。国土交通省が新たな住生活基本計画の策定に向け、最低居住面積水準、誘導居住面積水準の撤廃に向けた検討に入ることは、豊かな住まいから遠ざかることにほかなりません。区の最低居住面積水準以下の住宅は約4万6,000世帯で17.5%と、決して少なくありません。また、昨今、土地価格が上がり、家賃の値上げで転居を迫られる事態です。豊かな住環境を実現するため、区の住宅政策として、最低居住面積水準以下の住宅を減らし、誘導居住面積水準を確保できる施策や民間賃貸住宅居住者への家賃助成の実施を行うことを求めます。
高齢者などが民間賃貸住宅を借りにくくなっていることが社会問題になっています。孤独死や認知症など高齢により抱える課題が起きたときに、家族や親類を頼れない人は、貸主がその課題を費用も含めて背負わざるを得ず、その対策強化が必要です。区が促している東京都防災・建築まちづくりセンターの大家さんのためのあんしん居住制度は、見守りサービスで月々4,000円から5,000円の費用がかかり、残存家財の片づけは15万4,000円から61万6,000円、葬儀費用で29万7,000円の預り金が必要で、とても手が出せません。また、制度があまり知られていないのも課題です。あんしん居住支援制度などの仕組みを受けやすくできるよう、都へ負担軽減策を求めること、そして区として助成を実施することを求めます。また、制度の周知を広く行っていただきたいが、いかがでしょうか。
次に、住民合意なき町壊しの再開発から、住み続けられるまちづくりへの転換を求めて質問します。区基本構想の笑顔あふれるまちづくりに基づき、まちづくりの方針が示されますが、これからの10年で、区内中で大規模な再開発が大きく進むスケジュールです。タワーマンションが大山のクロスポイントで2棟竣工され、それに続き、ピッコロスクエアでさらに2棟、板橋駅西口周辺にも2棟、上板橋駅南口と高島平のUR建て替えで合計8棟ものタワーマンションが建ち並ぶ計画です。タワーマンションが本当に豊かな住まいとなるのでしょうか。既に完成後1年ほど経過したクロスポイントは、資材や人件費高騰の影響で約9,900万円から1億5,000万円という購入額のため、入居率は約20%程度です。1階の店舗家賃も大変高額で、営業を継続することは困難です。大山・板橋地域で再開発による立ち退きの相談が増え、高島平ではURの建て替えで高家賃となるため住み続けられなくなっています。区が推進してきた再開発が住民を追い出す結果を生んでいることに対する区長の認識をお答えください。
大山駅周辺の高架化や再開発に対する計画見直しをはじめ、高島平のタワーマンションと区道の整備、板橋駅西口の駅前広場整備における旧中山道から駅ロータリーへの区道廃止など、地域住民から計画撤回や見直しの声が次々と上がっています。住民が長年かけて緑を育み、まち並みをつくり、コミュニティを構築してきた地域のまちづくりは、住民の思いに寄せて丁寧に進める必要があります。しかし、区は意見を聞くどころか、説明も十分ではなく、聞こえてくるのは、「区が突然こんな計画を出した」、「もう決まっているかのようで、何を言っても平行線」、こういう声です。計画やスケジュールありきではなく、何度でも住民と話し合い、住民と共にまちづくりを進めるべきです。そこで区長に伺います。住民合意のないまちづくりは、基本構想の笑顔あふれるまちづくりと言えるのでしょうか。区長の考えをお示しください。
次に、障がい者への支援がきめ細かく届くよう改善を求めて質問します。区の聴覚障がい者などのための手話通訳者と要約筆記者の派遣事業は、手話通訳で月14時間、要約筆記は月12時間といった上限がありますが、23区では上限がない区も少なくありません。ある聴覚障がい者は、社会活動に参加するため利用していますが、上限を超えて緊急時に使えなくなることが不安なため、できるだけ自治体主催の事業を選んで参加しています。しかし、区主催の事業でも派遣できず、利用が難しいことが少なくありません。そこで、区の手話通訳者・要約筆記者派遣事業の利用時間上限を撤廃すること、区主催の事業における派遣をどの事業でも行えるよう、予算の確保も含めて、仕組みをつくることを求めます。
障がい者にヘルパーを派遣できる事業所が少ないことは従前からの課題です。区内のある重度心身障がい者の家庭では、今年3月に慣れ親しんだ事業所の撤退で、ようやく新たな事業者につながったものの、その事業所もこの9月に利用できなくなり、看護師の母親は仕事を休まざるを得ない事態です。ケアマネジャーが事業所を探していますが、いまだに見つからず、もう3か月です。母親は、この先の生活をどうすればいいか不安で眠れないと話しています。重度心身障がい者を含む障がい者のヘルパー派遣を行える事業所の不足に対する区の認識と、人材確保の対策についてお答えください。
次に、教育の充実を目指して質問します。
まず、学校図書館についてです。学校図書館は児童・生徒の想像力を培い、学習に対する興味・関心等を呼び起こす、自由な読書活動の場であり、学校図書館の改善が教育環境の充実には欠かせません。私たちは先日、荒川区の学校図書館支援事業を視察してきました。荒川区では、前区長の義務教育における経済格差を生まないため、いつでも本が読める学校にしたいとの思いから、学校図書館の環境改善を図ってきました。小中学校全校に学校司書が週5日常駐し、教育委員会に学校図書館支援室を学校司書経験のある人で配置しています。学校に毎日司書がいることで、子どもたちがいつでも本を選ぶアドバイスを受けられ、教職員の授業準備や研究の支援、授業による学校図書館の活用も豊かに繰り広げられています。児童・生徒1人当たりの年間貸出数は、小学校で90冊へ増加するなど、何よりも人に予算を割き、現場の声を基に充実を図っている姿勢が特徴的でした。板橋区の学校図書館は、全校に週1日の司書配置で、現在モデル校に週2日配置を行っています。そこで伺います。モデル校の図書館司書週2日配置を行った効果についてお答えください。また、全ての小中学校に週5日の司書配置を行うことを求めます。
次に、小中一貫校計画と少人数学級について質問します。区教育委員会は、今後10年間の学校施設整備計画として、MIRAI SCHOOLいたばし学校施設づくり2035の策定を進めています。その中で、施設一体型の小中一貫校を板橋、常盤台、志村、高島平、赤塚の5地域へ1校程度を目安に設置するとしています。志村小学校と志村第四中学校をスタートに、この10年間で、赤塚地域の成増ヶ丘小学校と赤塚第二中学校、高島平地域の高島第二小学校と高島第二中学校が対象校として示されました。しかし、既に全国で整備された施設一体型の小中一貫校では、学校が大規模になることや、小学校と中学校の持つ機能や求められる役割が違うことで発生する教育上の課題により、計画の見直しなどが行われています。区では1校目の建設も終わっておらず、検証も行わないまま区内に5つ整備することはあまりにも乱暴です。1校目の志村小学校・志村第四中学校の施設一体型小中一貫校における検証も行わないまま、小学校卒業の達成感がない、中学校の新鮮さがない、小1と中3の発達段階の差による課題、リーダーシップや自主性を養う機会の減、人間関係が固定化しやすいといった小中一貫校における課題が解決できるとする理由をお示しください。
学校が大規模になることは、一人ひとりにきめ細かく行き届いた教育保障はできません。大規模化に突き進む前に、不登校対策も含めて、目の前の教育課題こそ改善すべきです。施設一体型小中一貫校の対象として示された高島第二小学校では、今年の新入生の48人中3分の1に当たる16人が外国籍のお子さんです。日本語学級は区内に3校で、高島平エリアの日本語学級設置校である新河岸小学校は、既に通級している児童と希望する時間帯が重なるため、時間の変更か空きを待つ状態です。そもそも区内全体で日本語学級が不足しています。高島平地域の課題となっている日本語学級を、まずは高島第二小学校と高島第二中学校に直ちに整備すべきです。また、高島第二小学校に隣接する高島幼稚園には、支援の必要なお子さんが少なくありません。しかし、受け皿となる特別支援学級が高島第二小学校だけで、高島第二中学校にはないため、小学校卒業後には遠いエリアに通学せざるを得ません。高島第二中学校へ特別支援学級の整備を求めます。
山梨県の少人数学級を9月に視察してきました。山梨県では、2021年度から全国で初めて公立小学校に25人学級を導入し、来年度には全学年に拡大されます。効果検証も行われ、学級の人数が減ったことで、児童1人当たりの発言や発表のチャンスが増え、設問ごとの平均正答率も子どもたちの自己肯定感も、導入後の学級のほうが高くなっています。教員への調査では、子どもと接する時間が増え、残業時間も減少していることが明らかになっています。何よりも、子どもたちの学校が楽しいという回答が増えていることに期待が高まりました。板橋区でも、学校大規模化ではなく、少人数学級の推進こそ、今の教育における課題解決になるのではないでしょうか。山梨県の小学校25人学級全学年導入で、教員が子どもと接する時間が増えた上、残業時間減少に転じていること、子どもたちの自己肯定感が上がり、学校が楽しいと答える子どもが増えていることについて、取組や検証結果に対する教育長の認識をお答えください。
次に、国籍条項について質問します。日本で教員免許を取得して教員採用試験に合格しても、日本国籍がなければ、一部の自治体を除き、教諭ではなく、任用期限を付さない常勤講師として任用されています。教員としての能力や主な職務内容が変わらないにもかかわらず、教員ではないため、主任などを担うことができず、昇進も制限されています。そのことで生涯賃金も変わります。実績や能力ではなく、国籍を理由にすることは差別にほかなりません。教員の国籍条項は差別と考えます。教育長の見解をお答えください。
次に、18歳までの不登校支援と成人期の支援につなぐことについて質問します。
文部科学省の不登校への対応の在り方についての報告骨子では、中学校卒業後の課題として、高校受験の仕組みの改善や高校における長期欠席、中途退学などへの支援と併せて、就学、就労やひきこもりへの支援が必要と示されています。しかし、区の不登校対応ガイドライン策定前の検討段階には俎上に上がっていた、中学校卒業後の切れ目のない支援の在り方について検討するとした文字が、今のガイドラインには一言もありません。小中学校で不登校だった児童・生徒への中学校卒業後の支援の必要性について、教育長の認識をお答えください。また、教育委員会として、高校を長期欠席、中途退学した青少年に対し、大学や専門学校などへの進学のための情報提供や、就職に向けた職業訓練校やハローワークなどの情報提供と、ひきこもり対策も含めた各部署との連携を進めることを求めます。
高校で長期欠席や中途退学すると、進学や就労につながらないまま、ひきこもりやニートなどになるケースは少なくありません。生活習慣や食生活が不安になることもあり、健康状態が心配になります。しかし、区民健診は35歳未満は対象ではなく、健康診断を受けるには自己負担で受けるしかありません。若い世代の健康を維持し、病気の早期発見、早期治療につなげるためにも、健康診断を定期的に受けられる環境が必要です。そこで、35歳未満も区民健診の対象とすることを求めます。
次に、危険ながけ地対策について質問します。
9月末、杉並区の住宅街で築57年の住宅を支えていたよう壁が倒壊し、瓦礫が隣のマンションになだれ込む事故が発生しました。杉並区が度々行政指導を行っていましたが、防ぐことができませんでした。板橋区でも、がけ・よう壁の危険な場所に文書指導しているのは、2024年度で危険度大が146件、中が514件で合計660件ですが、改善されたのは8件で、相談50件に対し工事助成は僅か1件です。昨年の集中豪雨により、徳丸地域でよう壁が危険と判断された場所は、1年経過した今も改善が進んでいません。昨年の集中豪雨以降、危険ながけ地についてどのような対策を行ってきたのかお示しください。
区の工事費用の一部助成額は、築造替えの場合、工事費用の2分の1で、上限700万円ですが、がけ地の築造は範囲によっては数千万円から億単位の工事費が必要になります。区の助成額では工事費の自己負担額がいまだ大きく、その費用の捻出が難しいため、改善が進んでいません。助成額の引上げと、年度をまたいで実施するものを対象にするなど、対象を広げていただきたいが、いかがでしょうか。
以上で私の一般質問を終わります。
◎区長(坂本健)
それでは、いわい桐子議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、非核三原則の堅持についてのご質問であります。板橋区は平和都市宣言を行った都市として、非核三原則の堅持が我が国の平和の基盤であるとの認識に立っております。非核三原則をめぐる最近の議論は承知をしておりますが、唯一の戦争被爆国として、この原則の精神を重んじた慎重な議論が必要であると考えております。国の動向を注視していきたいと考えております。
次は、自衛隊への情報提供についてのご質問であります。自衛官募集事務における自衛隊への情報提供は法令に基づいて適切に実施をしておりまして、今後も継続していく方針に変わりはないところであります。情報提供を望まない方の除外申出制度については、LINEによる周知や区内高等学校、専修学校への通知送付も既に実施をしておりまして、今後も適切な情報発信に努めていきたいと考えています。
次は、消費税減税についてのご質問です。消費税は社会保障の安定財源としての位置づけから、減税については慎重であるべきと考えています。今後も区民生活に及ぼす物価高騰の影響と国の経済対策に関する動向を十分に注視していきたいと考えています。
次は、いたばしPayが使えない方への経済的支援についてのご質問です。区では、これまで物価高に対する経済的支援として、国の給付金事業に加えまして、独自に対象の拡大や金額の上乗せを実施してまいりました。いたばしPayのポイント還元事業だけではなく、併せて紙のプレミアム付き商品券を発行するなど、区民生活支援と区内商店街支援にも取り組んできたところであります。今後も物価高への対応につきましては幅広く事業を展開し、区民生活を支援していきたいと考えます。
次は、フードパントリーの対象と箇所数の拡大についてのご質問であります。区は、ひとり親家庭や生活困窮家庭などを対象に、相談支援と食糧支援を行う街かどフードパントリーを令和5年度に開設いたしました。利用者数は年々増加をしておりますが、地域による利用者数の偏りがあるために、令和8年度の赤塚地域での新規開設に向けまして、現在準備を進めております。対象者の拡大につきましては、食糧支援と一緒に相談支援を行う事業であることや、食品の寄附を受けることによって運営をしていることを踏まえますと、慎重に検討すべきと考えております。
次は、アウトソーシングで生じた課題と今後についてのご質問であります。区が求める業務内容を定める仕様と事務執行の間にそごの生じた事例もございますが、区民サービスの向上という目的を共有し、効果的に業務を進めてきております。今後の課題としましては、仕様書の精度向上と事業者との相互理解の強化を図ることでありまして、より高い行政サービスの提供に向けまして、民間事業者の知見を区政に生かせるように取り組んでいきたいと考えます。
続いて、窓口委託の撤回についてのご質問です。区では、限られた経営資源の中で、公益性や経済性を踏まえ、委託をはじめとした民間活力の活用を進めてまいりました。今後も民間のノウハウを生かしながら、区が担うべき業務との役割分担を見極めて、多様化するニーズに応えていきたいと考えています。
次は、住まいの貧困と格差についてのご質問です。住まいの貧困と格差の現状は、令和5年度に実施した板橋区住宅マスタープラン基礎調査により、著しく年収が低く、家賃負担の割合が高いなど、支援を要する世帯がいることは認識をしております。この調査結果を踏まえて、現在策定を進めております次期板橋区住まいの未来ビジョンにおきまして、住宅確保に配慮を要する世帯を含めたあらゆる世代が住み続けられる住まいづくりを示していきたいと考えています。
続いて、最低居住面積水準等の施策についてのご質問であります。最低居住面積水準や誘導居住面積水準未満の住宅の割合は、住宅・土地統計調査のデータから減少傾向にあることを把握しております。区は、小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例によって、住戸の専用面積要件や家族向け住戸の設置を義務づけておりまして、引き続き運用に努めていきたいと考えています。民間賃貸住宅の居住者への家賃助成については、行財政改革の公益性の観点から、現金給付型の支給は行わない考えを維持しておりまして、実施する予定はないところであります。
次は、あんしん居住制度についてのご質問です。あんしん居住制度は、大家が安心して高齢者等に住宅を貸すことができるよう、入居者に対して残存家財の片づけなどの支援サービスを東京都防災・建築まちづくりセンターが有料で提供しているものであります。現在のところ、区からの支援サービス利用負担軽減の要求や区の助成制度の創設は考えていないところでありますが、板橋区居住支援協議会や居住支援セミナーなど、幅広く制度の周知を図っていきたいと考えています。
次は、再開発による立ち退きについてのご質問であります。現在、区内各地区で進められておりますまちづくりは、良好な居住環境の形成や防災性の向上を目的とする公共性の高い事業であります。各事業主体は事業の各段階において丁寧に説明を行うとともに、居住者の方々に対して、生活再建のため、複数の選択肢を示しながら合意形成を図ってきております。区としましては、まちづくり事業が居住者の生活の継続性や居住の安定に資するよう、引き続き各事業主体と連携を図りながら、住み続けられるまちの実現に取り組んでいきたいと考えています。
次は、笑顔あふれるまちについてのご質問です。区は、これまでも住民説明会の実施や意見の募集、区公式ホームページによる周知など、丁寧な説明を行うことによって、まちづくりの理解を得られるよう努めてまいりました。現在、区内各地区のまちづくりは、各種イベントなどを通じまして、まちづくりを自分事と捉え、主体的に参画する意識、いわゆるタウンシップの醸成が着実に進みつつあると感じております。まちづくりの過程におきまして、各主体が対等な立場で連携・協働し、誰もが生き生きと暮らせるコミュニティを育むことによって、区が目指す笑顔あふれるまちの実現につながるものと考えております。
次は、手話通訳者・要約筆記者の派遣についてのご質問であります。区では、意思疎通支援のため、手話通訳者または要約筆記者を無料で派遣しておりますが、派遣体制を確保するためには利用制限を設けざるを得ず、利用時間の上限を撤廃することは難しいと考えています。一方で、区は事業者として、率先をして合理的配慮を行うべき立場であり、区主催事業におきまして、障がいのある方も平等に参加する機会を得られるよう、必要に応じて手話通訳者または要約筆記者を配置する体制を整えていきたいと考えています。
次は、ヘルパー派遣事業所についてのご質問です。重度訪問介護や居宅介護など、ヘルパー派遣を行う区内事業所は微減傾向にございまして、必要とするサービスの量は増加傾向にある中で、提供体制が十分でないことは認識をしているところでございます。一方で、利用者は区外事業者を利用することもでき、東京都は宿舎借り上げ支援事業などによって人材確保に取り組んでいることから、東京都や他区の状況を注視しながら、サービス提供体制の確保に向けまして、区ができる方策を研究していきたいと考えています。
次は、35歳未満も区民健診の対象にとのご質問であります。国保特定健診は、法律に基づく制度として、40歳以上を対象として実施をしております。一方、区では若年層の健康に配慮し、区民一般健康診査を35歳から受けられるように、対象年齢を拡大して実施をしております。受診対象年齢をさらに引き下げて実施することにつきましては、他自治体の実施状況も勘案しながら、今後検討していきたいと考えています。
次は、危険ながけ地対策に関連いたしまして、これまでの対策強化についてのご質問であります。区では、昨年の大雨によるよう壁の一部倒壊を受けて、がけ・よう壁対策の強化として、本年7月に板橋区がけ・よう壁安全対策工事助成要綱の改正を行ったところであります。主な改正点は、個人の所有者に限っていた助成の対象者に、所有者から同意を得て工事を行う者と公益的な事業を目的とする法人を新たに加えたところであります。この改正によりまして、所有者から同意を得た隣接地の方などでも、助成を受けて、防災上支障のあるがけやよう壁の解消を進めることが可能となったところであります。
続いて、助成額の引上げと対象事業の拡大についてのご質問であります。がけ・よう壁対策工事助成額については、平成31年4月に上限額を改正し、工事費の3割かつ300万円を、5割かつ700万円まで引上げをしておりまして、現時点では妥当な額と考えております。年度をまたいで行う工事について助成対象とすることができるか、今後も検討していきたいと考えています。
いわい桐子議員の教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
◎教育長(長沼豊)
いわい桐子議員からの一般質問のうち教育に関する質問にお答えします。
まず、教育の充実を目指してのうち、学校図書館の充実で豊かな学校についてのご質問です。学校司書の配置日数増により、調べ学習や読書活動における司書の活用場面の増加や本の貸出冊数の増加につながるなど、多くの成果を得ることができております。そのため、教員に対する教材選定のサポート充実や児童・生徒が自ら学習方法を選択する授業スタンダードSを推進するため、司書の活動日数拡充を検討しています。週5日の配置については、今後も引き続き効果を検証していく中で、適切な配置日数を検討し、より費用対効果が高い制度設計を目指していきます。
次に、大規模化の小中一貫校計画撤回と行き届いた教育をのうち、施設一体型小中一貫校の課題と検証についてのご質問です。小中一貫型学校は、国の調査結果や他自治体の取組状況等を踏まえ、その取組や成果を学びのエリアから区全体へ波及させることを役割として設置するものであります。このため、小中一貫型学校の設置に当たっては、他自治体の実践や成果を取り込むこと等により対応していくことを考えております。板橋区としての小中一貫型学校の検証については、小中一貫教育の充実やよりよい教育環境の実現に向け、現在検証の項目や期間、手法などについて検討を進めているところでございます。
次に、日本語学級の整備についてのご質問です。区では、令和7年5月現在で、外国籍の児童・生徒が1,200名を超え、特に高島平地域においてその傾向が顕著となっております。そのため、日本語の指導を求める児童・生徒に対し、受け皿の確保や支援体制を強化することは喫緊の課題であると認識しています。現在日本語学級や日本語学習初期支援事業の拡充を検討しているところでありまして、増加する外国籍児童・生徒に対し、適切な支援策を講じていきます。
次に、特別支援学級の整備についてのご質問です。誰一人取り残されることなく全ての人が質の高い教育を受けられるよう、特別支援教育の充実を図ることは重要な課題の1つです。特別な支援を必要とする児童・生徒については、個別の教育的ニーズに応え、通常の学級や通級による指導、特別支援学級など学びの場を選択できることも重要です。現状、高島第二中学校への特別支援学級の整備は検討しておりませんが、今後も個々の教育的ニーズに応えるべく、多様な学びの場を用意するなど、体制構築を図ってまいります。
次に、山梨県の学級編制についてのご質問です。現在、法改正において35人学級が小学校から段階的に進められ、今年度から全学年で実現し、来年度からは中学校においても順次進められる見込みであります。東京都では、中一ギャップへの対応のため、国に先立って部分的に35人学級を導入しておりましたが、法改正に伴いまして学級編制基準を35人と定めております。25人学級の導入に関する山梨県の評価では成果が示されておりますが、本区においては教室数や教員の確保などの大きな課題があり、その動向を注視してまいります。
次に、教員の国籍条項の廃止をについてのご質問です。国は、平成3年に通知を発出し、日本国籍を有しない者の公立学校の採用試験の受験を認め、選考合格者を任用の期限を付さない常勤講師として任用する方針を示しました。この通知は、採用試験に係る方針でありまして、昇任などの任免に触れておらず、都は方針に基づいて採用試験の受験を可能としています。教員の任免については国が方針を示し、任命権者である都道府県が採用するため、区は国や都の決定に基づいて学校設置者として運営していきます。
次に、18歳までの不登校支援と成人期へのつなぎについての不登校児童・生徒の義務教育終了後の支援のうち、中学校卒業後の支援の必要性についてのご質問です。小中学校で不登校であった児童・生徒が義務教育を終了した後も、生徒一人ひとりの個性や長所を大切にした支援が必要であることは認識しております。各中学校では、不登校生徒の在学中の出席状況や支援の経過等を進学先に引き継ぎ、進学先でも継続した支援に可能な限りつながるようにしています。教育委員会では、不登校対応ガイドラインを踏まえ、児童・生徒が自らの能力を伸ばしつつ豊かな人生を送れるよう、社会的に自立することを目指していきます。
次に、高校を長期欠席・中途退学した青少年への支援についてのご質問です。教育委員会が区内6か所で実施しています中高生勉強会では、中高生や中途退学者などを対象として、大学生などのボランティアによる学習支援や相談、大学や企業の見学ツアーを行っています。また、大原生涯学習センターでのi-youth若者支援事業では、中高生、若者を対象として進路希望に応じた個別相談を実施しております。これらの事業を通じて、中途退学者などに対しても、引き続き相談内容に応じた情報の提供やその解決に向け、適切な部署との連携も行っていきます。
いわい桐子議員からの質問に対する答弁は以上となります。