「板橋区職員定数条例の一部を改正する条例」の反対討論

 ただいまから、日本共産党板橋区議会議員団を代表して、議案第11号 東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例に反対する立場で討論を行います。

 本議案は、2023年度の職員定数を前年度3587名から13名増員し、3,600名にするものです。

議案に反対する第1の理由は、13名増やすとは言うものの、必要な人員が配置されていないからです。

 保育園の職員定数は703名から698名へと5名減らされます。5名のうち4名は調理・用務の職員で、1名は新河岸保育園の職員の減です。また、保育園での時間外勤務の実態調査を行っておらず、サービス残業になっていないか、区は把握していません。配置基準の引き上げを行い、増員すべきです。さらに、来年度からにりんそう保育園が区直営になるにも関わらず、2年間限定という理由で、定数が増えていないことは問題です。

 また、福祉事務所の定数が1名増になっていますが、コロナ禍での緊急小口資金や総合支援資金の返済が始まり、予想される生活保護世帯の急増に対応できていません。ケースワーカーを増やし、負担を軽減することが必要です。そもそも社会福祉法では福祉事務所のケースワーカーは被保護世帯80に対して1名になっています。現在の区の基準は87対1とされており、配置基準の見直しが必要です。

 保健所も増員されていません。区はコロナパンデミックによる対応は派遣で補うとしていますが、派遣職員が対応できる仕事は限定され、区職員の代替にはなりません。コロナの感染拡大時の教訓を活かし、正規職員を抜本的に増やし、緊急時の対応も正規職員で賄えるようにすべきです。

 子ども家庭総合支援センターでは、職員が5名増員され、うち3名が心理係です。手帳申請者が多く、心理判定や事務量が増加しています。心理士は増員されていますが、心理士は児童福祉士の半数の配置基準でそもそも少ないことは問題です。

 また児童相談所設置による事務移管で、障害児に関わる事務量も増えています。放課後デイなどの管理・指導を受け持つ障がいサービス課は、児相設置年の今年度1名増員でしたが、新年度も民法改正などで事務量の増加が見込まれていますが、増員がありません。

 また、区は、超過勤務が360時間を超える職員を20名以内に抑えることを目標としていますが、360時間を超える職員は、2021年度では131名になり、しかも年々増加し、目標と実態が乖離しています。目標に見合った職員体制にすることこそ必要です。

 区は来年度パートナーシップ制度を導入する予定です。業務の追加は複数の所管に及びますが、統括する男女社会参画課は増員されていません。DVやハラスメントの相談だけでなく、ジェンダー平等に関わる所管である男女平等参画課の増員を図るべきです。

 区は来年度から、子ども家庭部に実態調査のためのヤングケアラー対策担当係長を1名配置します。しかし、ケアラー対策を本格的に進める体制になっていません。職員を増員してケアラー対策を全庁的に取り組めるようにすべきです。

 今回の職員定数の改正は、時間外や過重負担を抜本的に改善する体制になっていません。

議案に反対する第2の理由は、委託や非正規を増やことは、低賃金で働く官製ワーキングプアを広げるからです。

 学校と保育園の調理・用務の委託化では保育園・学校それぞれ4名の定数減です。調理・用務は、保育や教育の一環であり、職員体制は一体であるべきで、区は委託化の方針をやめるべきです。

 また、東と西の清掃事務所では、清掃業務の委託化で、職員定数7名が削減されます。震災対応の点でも今後のプラスチックゴミの資源化事業おいても現場に区の職員がいることが必要です。

 さらに区は、来年度、会計年度任用職員の設定数を98名増やし、1,535名にします。行政需要が高まる中、職員定数増ではなく、会計年度任用職員の大幅増で対応しようというもので問題です。

 さらに、新年度7月、区は福祉事務所の窓口業務の委託化を予定していますが、区が言うような単なる受付委託では済みません。委託業者が総合相談やケースワーカーにつなぐことになれば、偽装請負の構造を生みかねません。

 業務の委託化を進めることは、新たな官製ワーキングプア広げるとともに、委託化により公務の質が担保されなくなります。正規職員を増やし、低賃金で働かざるを得ない官製ワーキングプアを是正することこそ必要です。

議案に反対する第3の理由は、開発優先の姿勢が一層明確になったことです。

 今年度区は、まちづくり推進室を新設し、東武東上線の連続立体化や大山駅周辺、板橋駅周辺、上板橋駅周辺および高島平まちづくりの推進体制を強化しました。さらに来年度は4ヶ所のまちづくり推進のため職員をそれぞれ1名増員するとともに、新たに高島平まちづくり推進課を新設し、本格的な開発をすすめる体制をさらに強化します。4ヶ所の再開発事業は、大手デベロッパー主導のタワーマンション建設を進めるもので、まち壊しそのものです。再開発により住民はなれ親しんだ住まいを追い出され、街や商店街が分断されることは、到底容認できません。

 以上述べてきたように、職員を抜本的に増員し、増大する行政需要に対応すること、さらにまちを壊す大規模再開発ではなく、身の丈に合った事業に転換することを求め、議案第11号 東京都板橋区職員定数条例の一部を改正する条例に反対し、討論を終わります。

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