2024年第1回定例区議会を終えて【幹事長談話】

日本共産党板橋区議会議員団

幹事長 竹内愛

 2月14日から開かれた第1回定例区議会は38日間の日程を終え、3月22日に閉会しました。区長提案議案37件、区議団提案議案2件、陳情10件を審査し、区長提案議案の全件可決、区議団提案議案は全件否決、陳情は1件が採択され、9件は不採択となりました。物価高騰の影響を受け、疲弊する区民生活への支援強化が求められるもとで2024年度の区政運営のあり方が問われる議会でした。

 大規模開発中心の区政運営

 区は、2024年度を『2026年度を始期とする次期基本構想・基本計画の策定に着手する年』とし、区の実施計画である『いたばしNo.1実現プラン2025』を改訂しました。この中では、コロナ禍や物価高騰の影響を踏まえ延期していた旧保健所跡地活用の再検討が示されましたが、これまでの公共施設の総量抑制・人件費削減・官から民への構造改革を一層進めるものとなっています。また、区内4か所での大規模な開発事業と一体の区政運営がより強調されています。

 基金総額1299億円(一般会計予算の約50%)に

 こうした方針を基に示された区長提案の2024年度当初予算には学校給食費無償化や区立保育園での医療的ケア児の受け入れ拡大、補聴器購入助成の拡充など、区民の皆さんと取り組んだ要求が盛り込まれたものの、区民生活や中小零細事業者への支援、気候危機・災害対策、教育費の負担軽減等やるべきことが全く足りていません。一方で、区の税収は増え、基金は2022年度末1144億円から155億円積み上げ、総額1299億円と過去最高額です。区議団は、307億円の財政調整基金が積み立て方針の改訂により今後400億円以上の積み立てが可能になることを明らかにし、区民生活へのさらなる支援を求めました。また、医療や介護の負担が限界になっている中で更なる国保、後期高齢、介護いずれも保険料が引き上げとなっています。区議団は、自己負担の軽減が可能であることを示し、値上げに反対しました。

 積極提案で論戦をリード

 区議団が提案した予算修正動議は、家具転倒防止器具設置助成の対象拡大、産後一か月検診助成、ひとり親世帯へのホームヘルパー派遣事業の対象拡大、断熱化促進事業、木造住宅耐震化助成事業の拡充、就学援助制度の拡充として総額2億6837万円を増額修正するものです。これは、一般会計予算の0.1%、基金総額の0.2%で実現できます。これまで提案してきた事業が後に実現することも多く、論戦をリードする区議団の役割は重要です。引き続き、要求実現のため力を尽くして参ります。

2024年3月29日

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