ただいまから、日本共産党板橋区議会議員団の代表質問を行います。 初めに、物価高騰から区民の暮らしを守り、中小企業支援の区民生活への支援と賃上げを求めて質問します。 2021年度から2026年1月の5年間で消費者物価指数は12.9%上昇し、国民年金では、満額でも6万5075円から7万608円と支給額は8.5%にとどまっています。長引く物価高は現役世代に重い負担となっていますが、年金で暮らす高齢者の生活も追い詰めています。「食費に使えるお金は月2万円のみ。2食に減らしている」「乳製品、フルーツはぜいたく品。めったに食べられない」「年金額が少なくて、デイサービスを週1回に減らした」など、年金で暮らす高齢者の生活はさらに深刻です。
区長の令和8年度施政方針では、これまで5年間あった「物価高騰などの影響を受け、依然として厳しい状況が続く区民生活への支援や地域経済の活性化」がなくなり、新年度予算の予算概要には、物価高対応のための「区民・区内事業者支援主要事業一覧」さえなくなってしまいました。新年度の組織改正では、新型コロナ、物価高騰の影響による支援策が一定の収束を迎えたとし、経済対策係を廃止するとしています。このことは、区民生活や区内産業への物価高騰の影響がなくなったと考えているからなのでしょうか。区長の認識を伺います。
厚生労働省が2月9日発表した2025年の毎月勤労統計調査によると、名目賃金から物価変動の影響を差し引いた実質賃金は前年度比1.3%減少し、4年連続のマイナスです。食料品などの物価上昇に賃上げのペースが追いつかない状況が続いています。消費増税、新型コロナ、物価高騰、異常円安などが区民の暮らしを直撃しています。経済の底上げのためには、個人消費の回復が欠かせず、物価上昇を上回る大幅な賃上げが必要と考えますが、区長の認識を伺います。
次に、公契約条例制定を求めて伺います。区は、公契約条例の制定に向けて、この3月から検討をスタートさせるとしてきました。全国では90自治体、東京都では19市区で公契約条例制定が広がっています。区は、3月上旬より学識経験者、事業者団体、労働者団体とともに公契約在り方検討会を設置するとしていますが、公契約条例が実効性の高いものとなるかどうかが問われます。今、定められている法律が守られているかどうかも重要です。
昨年5月に成立した第3次担い手3法は、適正な賃金確保、長時間労働の抑制を図るために、完全週休2日制などを求めています。しかし、労働者の処遇改善は努力義務にとどまっているため、区においても、完全週休2日制について、仕様書に明記するだけで、実際に守られているか明確な確認をしていません。区公共工事において、労働時間、労働環境が仕様書どおりに実施されているか点検することは発注者である区の責任です。まず、完全週休2日制が守られているか把握すべきです。見解を伺います。
区は、条例制定に向け、2025年度、新たに職員を配置し、準備を進めてきましたが、昨年10月の決算調査特別委員会において、「条例制定の有無を含め、公契約の方向性を議論していく」と区の答弁が後退しました。改めて公契約条例を制定することを求めます。見解を伺います。
次に、板橋区基本計画2035といたばし№1実現プラン2028について伺います。区は、基本構想で掲げる将来像を実現するため、今後10年間で取り組む基本計画を示しました。いたばし№1実現プラン2028は、最初の3年間における事業です。
まず、集会所は減らさず増設を求めて伺います。いたばし№1実現プラン2028の2章、実施計画の区民集会所機能の再展開では、耐用年数が近づいている集会所を中心に、適正規模・適正配置に基づいた改築・統廃合を行うとし、2027年度に幸町集会所、2028年度は新河岸公園内集会所の除却工事が示されました。私が住む大山町では、大山町クロスポイント地区の再開発事業が完了し、今後、大山町ピッコロ・スクエア地区再開発等により人口増加が見込まれる地域です。
一方で、区はグリーンホールの集会機能を旧保健所跡地へ移転する計画を進めており、住民からは、グリーンホールの集会機能を残すよう求める声も出ています。公共施設も集会機能も少ない南部地域から幸町集会所がなくなれば、800メートル以上南東部の中丸集会所しかありません。今でさえ、一定の人数が集まるにはグリーンホールまで川越街道を渡って直線でも1キロ以上、徒歩では少なくとも15分以上かかります。旧保健所の跡地を活用する整備計画でグリーンホールの集会機能が移転すれば、川越街道、山手通りの幹線道路を2本渡らなければならなくなり、大山西町、幸町の住民は1.5キロ、少なくとも23分以上歩かないとたどり着けないことになってしまいます。高低差もあり困難です。
区は、集約・複合化の視点で半径500メートルメッシュを配置目安としており、現状56か所ある設置状況は、配置基準の観点から見れば充足していると示しました。既に区は集会場を71か所から56か所へ15か所も廃止してきました。それだけではなく、区はいこいの家も廃止し、高齢者の居場所も地域コミュニティの場もなくしています。2040年まで人口増が進む中、区民の居場所を奪うことは問題です。500メートルメッシュではなく、歩いて行ける距離に配置すべきです。今ある集会所は減らすべきではありません。あわせて集会所は集約・統合ではなく、増やす方向に転換すべきです。見解を求めます。
次に、住民合意のまちづくりを求めて質問します。区長は、「大山・板橋・上板橋の駅周辺と高島平地域のまちづくりを取り巻く状況は、100年に一度の大きな転換期を迎えている。区民や様々な主体との協働、新たな価値や魅力とともに創り上げていく共創の視点を持って取り組んでいく」と新年賀詞交歓会で挨拶しました。
一方、例えば板橋駅西口駅前広場など、あらゆる整備計画が計画、ワークショップの段階からコンサルタントに委託され、その計画案は、「旧中仙道からロータリーに進入する道路がなくなれば渋滞が発生する」「タクシー乗り場の位置は変更してほしい」「車道が半分になれば、通行の妨げなどが起こりかねない」など、多くの懸念や心配の声があふれ、住民との間に乖離が生じています。住民から計画の見直しを求める陳情が繰返し提出されていることがそのあらわれです。まちづくり全体として、区長が言う区民と「共に創る」視点を持ったまちづくりになっていると言えないのではないでしょうか。お答えください。
東武東上線高架化事業は、2021年12月に事業認可され、2030年工事完了としています。駅前のケーキ屋、すし屋などの閉店、駐輪場の閉鎖、歩道橋の撤去等、まるで高架化が進捗しているかのように説明していますが、実態はどうでしょうか。これまで区議会において、東上線高架化の進捗について確認してきましたが、東京都の事業であることを理由に、どこまで何が進捗しているか分かりませんでした。
そこで私は都議とともに都庁へ出向き、東京都建設局、都市整備局から東上線高架化事業などの進捗状況を聞いたところ、事業用地56画地のうち用地取得は僅か2画地とのことでした。住民からは、「自分の自宅がどこまで事業にかかるのか知らない」「自宅玄関が接道に当たるため、今後は住めないと言われたが、補償料も分からず困っている」などの声が寄せられています。また、土地所有者、借地権者へ用地折衝や測量のお願いをしているとのことですが、借家人への説明は完了していません。そこで伺います。事業用地に影響する借家人への説明はいつ完了する予定か、東京都へ確認していただきたい。見解を求めます。あわせて、現状の進捗状況では、4年後に高架化が完了するとは考えられませんが、いかがでしょうか。見解を伺います。
大山駅前歩道橋は老朽化が進んでいること、高架構造物の構築に支障になるとし、1月15日から使用停止、2月より撤去工事が始まっています。歩道橋が撤去されたことも重なって、朝のラッシュ時間帯や人身事故の際は、歩道橋があった踏切15号付近には多くの方で混雑し、迂回路するよう案内する方が2名体制で配置されていました。一方、迂回路とされた地下道は、通勤通学時の学生、会社員などであふれ返り、「ベビーカーを持つときは、スロープが狭くて通り抜けできず怖い」「歩道橋の撤去は、せめて地下道の改修をしてからにしてほしかった」など利用者からの声が届いています。
なぜこの時期に歩道橋を撤去しなければならなかったのでしょうか。高架下の用地取得等、進捗状況を鑑みれば、歩道橋を改修するなどし、残せたのではないでしょうか。あわせて、迂回路とされている地下道のスロープを広げるなど、通行増に対する抜本的な対策を行うよう、東京都、東武鉄道に求めていただきたい。認識を伺います。
板橋駅西口駅前広場整備計画は、歩車分離を優先するため、歩道部分を広く取り、道路部分であるロータリーを現在の半分に小さくすることが前提となっています。その結果、タクシー乗り場がロータリーの外へ配置されることや、旧中山道、千川上水からロータリーに車道が接続されなくなることに対し、計画の見直しを求める陳情が1060人を超える署名とともに出されました。区は2026年度に実証実験を行うことを検討していますが、交通渋滞への懸念、緊急車両が停車できるスペースを確保できるのかなど、住民や利用者から多くの不安、不満の声が出され続けています。
ロータリーは縮小すべきではありません。あわせて、2026年度に行う実証実験は、いつ頃、期間はどのくらい、どのように行うのかなど、住民とともに膝を突き合わせて、合意しながら進めていただきたい。見解を求めます。
次に、女性差別のない板橋を求めて質問します。今年は、日本が女性差別撤廃条約を批准してから41年となります。しかし、日本の女性差別の実態、ジェンダー平等の遅れは依然として深刻です。一昨年10月の女性差別撤廃委員会の日本報告審議では、婚姻したカップルの姓の選択、同性婚が認められていないこと、男女の賃金格差、妊娠・出産・女性の健康をめぐる権利と自己決定権など多くの問題が指摘され、改善措置を求める総括所見が出されています。速やかに法改正を含む改善を行うとともに、国際的水準のジェンダー平等実現を目指し、条約の全面実施、実効あるものとしていくことが重要です。
一方、今後10年を見据えた計画の前提となる板橋区基本構想の基本理念から「男女平等」の文字が消え、年齢や国籍などにかかわらず、地域共生社会をつくり上げていくという多文化共生に置き換えられてしまいました。このことは、女性差別はなくなっていると考えているからでしょうか。区長の認識をお答えください。
労働法制の規制緩和によって、女性の非正規雇用化が進み、女性の53%がパート、派遣、契約などの非正規雇用です。非正規の劣悪な働かせ方は、日本のジェンダー不平等の大きな要因の一つです。2020年に始まった会計年度任用職員制度は、保育、福祉、教育分野など様々な分野に広がり、正規職員と仕事内容がほぼ同じで、公務を支えているのにもかかわらず、1年ごとの更新です。就職氷河期世代が多くを占め、「物品扱いで使い捨てにされる」「正規職員として雇用してほしい」など、悲痛な声も寄せられています。区が公表した資料では、会計年度任用職員は8割を女性が占めていることが常態化しています。区において改善できない理由をお示しください。
中高年のシングル女性(独身・離別・死別)は、近年、顕著に増加傾向です。50代女性の約3割がシングル、東京23区では、65歳以上の女性のうち、約28.5%が単身世帯で暮らしており、全国平均23.1%を上回っています。日本の65歳以上の高齢単身女性の相対的貧困率は、2021年の調査で44.1%、OECD諸国の中でも突出しています。厚労省の統計によると、女性の平均年金受給額は、厚生年金でも月額約10万数千円の水準です。生活保護基準を下回る方も多く、都市部では家賃や物価高が生活を圧迫しています。「保育士として40年働いたが正規職員になれたのは後半だけ。今は月8万円の年金。家賃が高く、食費を削っている」「夫の死後、パートで働いたが、厚生年金には入れず、今は国民年金のみで月6万円。区の福祉窓口に相談したが、生活保護は資産があるからと断られた」など、年金で生活する女性からの相談も増加しています。
東京で暮らす高齢女性の抱える困難は、東京都市の性格から来る課題であり、個人の努力では乗り越えられない構造的な問題です。シングルの女性が貧困に陥っていることに対する区長の認識をお答えください。中高年シングル女性の実態調査を求めますが、いかがでしょうか。
次に、「住まいは人権」へ住宅政策の転換を求めて質問します。住居費の異常な高騰が続いています。東京23区では新築分譲マンションの平均価格が1戸当たり1億1000万円を超え、この10年で1.66倍に上がっています。都民の平均年収の18倍で、バブル期以上の高騰ぶりです。東京23区では家賃も急激に値上がりし、単身向けで月額約10万円を超え、家族向けで約23万円などと急上昇をしています。「家賃が高くて大変」「東京では富裕層しか住み続けられない」との悲鳴が上がっており、住み続ける権利が脅かされる深刻な事態です。そこで伺います。なぜ住居費が高騰しているのでしょうか。区長の認識を伺います。
国や都は、住宅価格高騰の原因を人件費や資材の値上がりと言いますが、それだけではバブル期をはるかに上回るような住宅価格高騰の異常さを説明したことにはなりません。この間、板橋でも、大手ディベロッパーによる大規模再開発が進み、億ションとなっています。住宅価格の異常な高騰は、大規模再開発と、それを規制緩和や減税、都有地の提供、投機目的での住宅取得や転売を野放しにしてきたことなど政治の責任です。東京で一番住みたくなるまちを掲げる区として、区民が安心して住み続けられる住宅政策への転換が求められます。
板橋区住まいの未来ビジョン2035策定のために調査したアンケートによると、20代から30代は、「家賃負担の軽減」を求める声が1位です。子育て世帯は、家族の人数に合わせて広い住宅となる住宅費負担の軽減を求め、区外に転出しています。60代以上の年金世代は、公営住宅の整備を強く求めています。しかし、区は、現金給付は行わないとする方針に固執し、家賃助成を行う計画はありません。加えて、区営住宅の応募倍率は高止まりが続いていますが、戸数を増やす計画はありません。住まいの未来ビジョン2035では、今後10年間、区民の切実な願いに応えないということでしょうか。区の見解を伺います。
住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生活圏の土台です。民間任せ、自己責任を押しつける住宅政策を終わらせて、「住まいは人権」という立場に立った政策へ転換することを求めて、次の項へ移ります。
次に、行財政運営について伺います。板橋区の基金総額は、今年度末で過去最高額の約1600億円に及ぶことが明らかになりました。今年度も、財政調整基金、義務教育施設整備基金、公共施設等整備基金3つの基金を合わせても189億円を積み立てました。区の財政運営指針の前提である将来のLCC予測には、毎年予定していた以上に積み上げる基金額は積算されておらず、結果として予定以上の積み上げとなっています。
また、契約差金は使わず年度末まで置いて最終補正予算で積み上げるという方針が、異常な基金積立ての仕組みをますます恒常化させています。もう区民の暮らしに税金を使わず、積み立てることを最優先にする財政運営は見直すべきです。そこで伺います。板橋区基本計画2035の財政収支の今後の財政運営の財源に余裕が生じた場合には、安易に支出を増やすことなく、基金積立てを積極的に行うとする方針をやめ、区民の暮らし支援に使うべきです。区の見解を求めます。
都営交通や都内の民営バスを利用できる東京都シルバーパスは、高齢者の福祉の向上を図ることを目的に発行され、70歳以上の都民が対象です。住民税非課税者と合計所得135万円以下は年間1000円、それ以外の同課税者は1万2000円です。荒川区など5区がシルバーパスを購入する区民を対象に1万円から1万1000円を助成し、全ての購入希望者が実質1000円から2000円で購入できるようにするなど取組が広がっています。板橋区も、高齢者の外出を促進し、健康寿命の延伸や生活の質の向上のため、助成を行っていただきたい。区の見解を伺います。
新年度予算案に、生活保護世帯へのエアコン助成が拡充したことは重要です。しかし、これまで区が実施してきた65歳以上、低所得世帯への10万円のエアコン助成は終了してしまいました。東京都が補助を行うのに、なぜ区は実施しないのでしょうか。65歳以上、低所得世帯へのエアコン設置は全世帯で完了したと考えているのでしょうか。お答えください。
区職員における新年度各課の職員定数について、各部署から78人の増員要求がありましたが、査定により認められたのは37人です。例えば子ども家庭総合支援センターは、一貫して定数化及び人員増を求めてきましたが、規定や予定された定数よりも多い人員を配置する過員配置でなければ業務が回らない状況が数年にわたって常態化しています。児童相談所に来る子どもは何らかの課題や傷を負っています。現場からは、「年間の半分以上で入所定員を超えている上、想定外のことしか起こらない」「予定調和のようにはいかない」と悲鳴が上がっています。慢性的な人手不足の中、職員の努力と責任感で業務がかろうじて支えられているのが実態です。
福祉事務所では、生活保護世帯の減少を理由にケースワーカーが3人減となります。来年度から生活保護引き下げ違法判決に伴う前例のない補償、追加給付業務も行われるのにもかかわらず、会計年度任用職員6名配置では、これまで以上の負担が生じるのは明らかです。こうした状況は少なくない部署に生じています。既に板橋区の人件費比率は4年連続で23区平均を下回り続けています。これでは区民サービスを維持できません。現場の声に応えた体制、支援の継続性や経験値を蓄えられる体制が必要です。正規職員を増やし、抜本的な体制強化を行うべきです。区長の見解を求めます。
区は、年度末の3月30、31日の区窓口が、住居の変更に伴う手続を行う人が多く来庁し、当日中に手続が完了できないおそれがあることを理由に、戸籍住民課と国保年金課といった一部窓口の受付終了時間を通常の17時までから16時までに1時間早めることを発表し、大変驚いています。昨年度末には、手続を分割するなどで対応したものの、来庁者に再度来てもらうことを急遽お願いする事態となったと聞いています。要因としては、マイナンバーカードの住所変更などが加わっていることや、外国人住民が増えたことにより多言語対応を行うためのコミュニケーション時間を要していることなどが挙げられます。
区は、2005年、18か所あった出張所を再編し、6か所の区民事務所としました。また、戸籍住民課や国保年金課の窓口を委託化する際は、「業務の効率化で業務時間の短縮」と言ってきました。DXの推進においても、「窓口・申請業務の効率化」と言っています。DXでの区民の利便性がアップしても、職員が行うバックヤードなどはむしろ業務増加しているのが実態です。そこで伺います。「効率化を図る」と言ってきたにもかかわらず、区民の窓口における手続時間や職員の業務量が増加していることについて、区長の認識をお答えください。
次に、「公」の責任で災害対策の強化を求めて質問します。板橋区基本計画2035の「地域防災力の向上」及び「区民の命と生活環境を守る防災対策の推進」において、自助・共助はありますが、「公助」の文字が消えてしまいました。地域防災力の向上にも、災害応急対応体制の強化及び早期復興支援体制の確保により、誰もが安心・安全に暮らすために、「公助」は欠かせません。災害における「公」の役割についてどのように考えているのでしょうか。お答えください。
2024年1月に発生した能登半島地震で被害が大きかった石川県輪島市において、木造、非木造の計2万件の家屋調査の結果、「被害なし」は約80件のみで、残りは全て「全壊」「半壊」「一部損壊」でした。倒れない・燃え広がらないまちづくりの推進には公助が中心でなければなりません。
昨年4月より、木造住宅の耐震診断・補強設計・改修工事の助成率・限度額を拡充したことは重要です。一方、非木造建築物においては、現在の助成額では踏み出したくてもできないと助成の実績は低いままとどまっています。非木造建築物においても、耐震診断・補強設計・耐震改修工事ともに助成額を大幅に引き上げていただきたいが、いかがでしょうか。区の見解を求めます。
次に、一人一人に行き届いた教育を求めて質問します。40年ぶりの法改正により、公立小学校の35人学級は2021年度から段階的に導入され、今年度中に完了予定です。一方、今現在求められる学びの質が大きく変容していること、ケアが必要な子どもを含め多様化が進んでいること、教員の労働環境が限界まで悪化していることなど、一年でも早く少人数学級の実現をという切実な思いが学校の教育現場には充満しています。京都市では中学3年生、大阪府交野市では小学1年から3年生の30人学級が実現するなど、国の制度を先取りした取組が全国で広がっています。
欧米では1学級20人から30人が当たり前になっており、「35人でも少人数学級とは言えない」と指摘する専門家もいます。多様な子ども一人一人に行き届いたきめ細かな教育の実施には、さらなる少人数学級が重要です。中学校35人学級は2026年度から順次実施となっていますが、前倒しし、小中学校合わせて30人学級の実現を政府に求めていただきたい。教育長の見解を求めます。
教員の長時間労働に歯止めがかかりません。国の調査によると、公立の小中学校では、平日に平均約11時間半働き、休憩は僅か数分で土日の出勤もあります。「授業準備や子どもと向き合う時間がない」「トイレに行く余裕もない」と多くの教員が訴え、子どもや親たちが「先生は忙しくて声をかけにくい」と困っています。これでは学校がもたないという悲鳴が現場から上がっています。教員の長時間労働は子どもの成長にとって深刻な問題です。
昨年6月、教員給与特別措置法(給特法)が改正され、残業代の代わりに支給される教職調整額が給与の4%から10%に引き上げられましたが、残業がなくなったわけではありません。教員の長時間労働をなくす「働き方改革」と教員定数を改善することの両方を同時に進めることが必要です。
茨城県は、臨時教員1600人を2032年度までに段階的に正規化する方針を決めています。代替教員を探す現場の負担軽減や、教員の雇用の安定確保につなげる狙いで、知事は、「臨時的に都合よく代替職員を探すというやり方を切り替えて、正規の教職員を採用するという方向に大きくかじを切る」と意義を強調しています。安心して通える学校を子どもたちに保障するため、区として教職員を増やしていただきたい。教育長の見解を求めます。
最後に、核兵器廃絶へ板橋からさらなる発信を求めて質問します。板橋区平和都市宣言には、「世界平和実現のために積極的な役割を果たさなければならない」と掲げられています。2月28日、米国とイスラエルはイランに対する大規模な先制攻撃を行い、多くの尊い命が奪われ続けています。先制攻撃は、明確に国連憲章と国際法違反です。いかなる理由があろうとも、軍事力の行使は許されません。トランプ米政権がイスラエルとともに、イランの体制転覆を目的として大規模かつ継続的な攻撃を行えば、中東と世界の平和に深刻な事態が及ぶことは明らかであり、国際秩序が崩壊しかねません。
一方、日本政府は、2日の衆院予算委員会において「法的評価は差し控える」とし、先制攻撃を批判しておらず、極めて重大です。アメリカ・トランプ政権とイスラエルに対し、イランへの無法な攻撃を直ちにやめるよう日本政府から求めるよう区として意見を上げていただきたい。区長の見解を求めます。
被爆者の長年の願いであった核兵器禁止条約の発効から5年、「再び被爆者をつくらない」ことを保障する、核兵器の廃絶を目指すこの国際法は、世界の新しい規範となり、2025年6月時点で95か国が参加、74か国が批准しています。しかし、日本政府は、条約に署名も批准もしないという方針を繰り返し、唯一の戦争被爆国として恥ずかしい姿勢を取り続けています。1月20日、世界166か国・地域、8563都市が加盟する平和市長会議は、全ての国が核兵器によってもたらされる壊滅的な人道的な結末を認識し、区長は間もなく16年になります。日本政府が同条約に署名批准するよう政府に求めていただきたい。
(答弁は区議会のホームページをご覧ください。)
