令和元年第3回定例会 提案説明 竹内愛議員

発言日: 2019年10月11日

 ただいま上程されました、議案第93号「高齢者の安全運転支援と移動手段の確保を求める意見書」につきまして、提案者を代表し、提案理由の説明を申し上げます。
 東京・池袋で87歳の高齢者が運転する車が暴走し、母子2人が亡くなった事故以降も、高齢運転者による事故が続いています。
 近年、交通事故の発生件数は減少傾向にありますが、75歳以上の高齢運転者の死亡事故の割合は高まっており、単純ミスによる事故も目立ちます。
 警察庁は、2018年末時点で、約563万人いる75歳以上の運転免許保有者が、2022年には100万人ふえて663万人に膨らむと推計しています。こうした状況を踏まえ国は、2017年施行の改正道路交通法で、75歳以上の免許保持者は、違反時や免許更新時に認知機能検査を受けることを義務づけましたが、今や高齢運転者の安全対策及び安全運転支援の取組みは待ったなしの課題です。
 また、過疎地域を中心に、いまだ生活の足として車が欠かせない高齢者も多い中、自主的に免許を返納した場合などの地域における移動手段の確保も重要な取組みです。
 よって、板橋区議会は政府に対し、地方自治体や民間事業者とも連携しながら、総合的な事故防止策としての高齢運転者の安全運転支援と地域における移動手段の確保を進めるため、次の事項について早急に取り組むことを強く求めます。
 1、自動ブレーキやペダル踏み間違い時の急加速を防ぐ機能など、ドライバーの安全運転を支援する装置を搭載した安全運転サポート車、サポカーSや、後づけのペダル踏み間違い時加速抑制装置の普及を一層加速させるとともに、高齢者を対象とした購入支援策を検討すること。
 2、高齢運転者による交通事故を減らすため、自動ブレーキなどを備えた安全運転サポート車、サポカーSに限定した免許の創設や、走行できる場所や時間帯などを制限した条件つき運転免許の導入を検討すること。
 3、免許を自主返納した高齢者が、日々の買い物や通院などに困らないよう、コミュニティバスやデマンド型乗合タクシーの導入など、地域公共交通ネットワークのさらなる充実を図ること。また、地方自治体などが行う免許の自主返納時におけるタクシーや公共交通機関の割引制度などを支援すること。
 以上につきまして、議員各位におかれましては、提案趣旨をご理解いただきご賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

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