2021年度当初予算案に対する談話

2021年2月5日

日本共産党板橋区議会議員団

幹事長 竹内愛

 2021年度当初予算案は、一般会計で2,209億4,000万円(前年比0.4%減)、国民健康保険事業特別会計で528億2,000万円(前年比3.9%減)、介護保険事業特別会計で440億7,000万円(前年比0.6%増)、後期高齢者医療事業特別会計で124億6,000万円(前年比1.9%増)、東武東上線連続立体化事業特別会計で9,000万円となっています。

 一般会計の歳入では、特別区税が10億3,100万円、特別区交付金が26億円の減収を見込んでおり、税制改正や新型コロナウイルス感染症拡大の影響を理由としています。また、財政調整基金から64億3,300万円を繰り入れたことについて『極めて厳しい財政状況となった』との見解を示しています。

 前進面としては、今年度見送られた学校給食調理室へのエアコン設置、加齢性難聴のための補聴器購入助成、多胎児家庭支援としてタクシー券等24,000円分の交付、認証保育所等保育料助成の拡大、子ども何でも相談&虐待相談の24時間365日対応、区立保育園での医療的ケア児受け入れ、住居確保給付金受給者へ賃貸借契約更新費用を給付、福祉資金貸付利用者へ図書カード3万円分を配布など、区民生活への支援や区議団が皆さんと共に取り組んできた政策が盛り込まれました。

 一方で、介護保険料や国民健康保険料は値上げが見込まれ、施設の有料化も拡大されるなど、区民への負担増が示されています。また、財政が厳しいとし、庁舎機能の再整備となる旧保健所跡地活用など公共施設整備の先送りの一方で、大山まちづくり始め4つの大規模再開発事業に多額の予算が計上されています。さらに、コロナ禍で行政需要が高まっているにもかかわらず、区職員の定数は5年連続同数とされ、働き方改革の前進も見通せない状況です。

 新年度予算編成には、コロナから区民の命と暮らしを守り抜く姿勢が強く求められていました。ところが、新年度予算案では、コロナ対策として新たな事業や支援の拡充はほとんど示されていません。また、同時に示された今年度の最終補正予算案は、財政調整基金に101億円余も積み増しし、2021年度当初予算で64億円繰り入れても2021年度末時点で208億円を超える残高が見込まれています。今こそ、こうした財源を活かして、区民生活への思い切った支援を行うべきです。

 日本共産党板橋区議団は、これから始まる予算審査に向けて、様々な調査や分析を進め、予算修正案や条例改正案の提出なども行いながら、皆さんの声をしっかり届け、暮らしに寄り添う政策の実現を目指して参ります。

以上

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